研修医の戯言

周りの大人が教えてくれないことを書いていきます

医学部のサークル事情

サークルについて医学部の新入生向けに書く。

晴れて、医学部に入学した君へ。君は今、大学生活への期待と不安に満ちているのではないだろうか 。

大学生活を充実させるのに必要不可欠なものは、間違いなくサークル(部活)である。

どのサークルに入るかで大学生活は大方決まるといっても過言ではない。

 

医学部など授業が必修しかない環境では、固定メンツで3、4年間同じ授業を受けるため、自然と顔見知りにはなるが、高校までのようにクラスで行事などがあるわけではないので、サークルなどでつながりがないと大抵の奴とは知り合い止まりである。

また仲の良い先輩、後輩もサークルに入っていないと作るのは難しい。

 

単科医大に進んだ君には1つ残念なお知らせがある。その大学にキラキラサークルは存在しない。

あるのは部活だけである。

単科医大は総合大学に比べ、学生数が圧倒的に少ない。

ゆえにそもそもサークルが乱立することなど物理的に不可能なのだ。

1競技につき1サークルのみ存在、すなわちそれが部活となるのだ。

オーランなど聞いた事もない。

おそらく医学部にはないんじゃないか。

知らんけど。

 

また総合大学の医学部に入った君も、その大学にサークルはあるだろうがおそらく部活に入ることを覚悟した方が良い。

 

 

総合大学でも医学部のキャンパスは実習の都合上、必ず大学病院の近くにある。その結果総合大学の医学部であっても、医学部だけキャンパスが別ということは多い(特に敷地の限られる都会の大学では)。

また、医学部は実習などの存在から他学部と比べ時間割もイレギュラーである。

その結果、他学部のサークルメンバーと都合が合わず、サークルを続けることが困難な場合が多い

(ただし、低学年の教養科目では他学部と一緒に授業を受けることもあるので、低学年のうちは入る人もいるんかな)。

その結果、〇〇大学医学部サッカー部のように、医学部独自のサークル、部活が存在し、ほとんどの新入生はそこに入るのだ。

 

部活しか選択肢がないことは非常に問題だ。

例えば、一般の大学生でテニスをやりたいと思ったら、ガチでやりたいと思うならテニス部だし、他にもたくさんのテニスサークルの中から、自分のモチベ、レベル、雰囲気に合ったところを選び、住み分けが出来るのである。しかし、医学部には部活しかない。つまり、テニスをやりたいと思ったらテニス部に入るしかないのだ。

ゆえに、医学部の部活には様々なレベル、モチベの人たちが混在することになるのである。

これがかなり厄介だ。

想像していただければ分かると思う。

一生懸命練習をして試合に勝ちたい人とただ楽しみたい人、飲み会だけ参加したい人が共存出来るわけない。

絶対に揉める。

大抵の場合前者の意見が通り、練習は厳しくなる。

医学部の部活は無駄に試合や大会が盛んであり、それも部活が厳しくなることに拍車をかけている。

後者は厳しい練習へ不満が募り、部活を去るものが多い。

 

このようにして医学部ではブラック部活が生まれるのである。

練習はハードで休めない、テスト前もお構いなしに練習、OB絡みのダルい行事が多い、辞めたいけど人が少ないからやめづらい、辞めるといっても先輩から引き止められて辞められない。

ブラック部活の事例である。

間違ってこのような部活に入ると、少なくとも4年(たいていの医学部は4年でor5年夏で引退)は部活漬けの大学生活となるだろう。

 

といっても安心して欲しい。文化部であれば大会などはないため、緩いことがほとんどだ。

またすべての運動部がブラックなわけではない。ゆるゆるな運動部も探せばないわけではない。

だが、ブラック部活は新歓ではブラックであることは隠す。

もしブラック部活に入りたくないのならば、新歓でただどうでもいい話をするのではなく、きちんと立ち回らなければならない。

詳しくは新歓での立ち回りについて書いた記事を読んでほしい。

 

medistudy.hatenablog.com

 

 

このように医学部のサークル事情についてネガティブに書いた。

世間一般の大学のサークルをイメージしていると入学してから絶望する。

しかし冒頭にも書いたように、医学部で部活に入らないのはかなりリスキーだ。

頑張って自分にあった部活を見つけて入って欲しい。

 

 

ばーい

 K